免疫力を高めるには、細胞の表面で異物を感知する“糖鎖”が重要

相良 博典 先生

免疫力を高めるには、細胞の表面で異物を感知する“糖鎖”が重要

糖鎖は、すべての細胞の一部として細胞の表面に存在していて、情報をキャッチしたり、細胞同士の情報伝達といったアンテナの役割を果たしています。体内への異物の侵入や身体の異常を素早く感知するのも糖鎖の仕事です。簡単にいうと、身体の関所のような存在といえますね。細胞が免疫を発揮して直接攻撃する前に、侵入してきたウイルスなどの善悪を判別し、撃退すべき悪性の場合は、攻撃指令を出します。免疫力アップのためには免疫細胞を強化することも重要ですが、その前段階での糖鎖の察知能力はもっと重要といえます。

今、世界は「ゼロ次予防」として、病気自体を発症させないようにする予防を重要視しています。その意味でも、免疫システムの最前線で働く重要な役割を担う糖鎖は、医学界で大注目のテーマです。

   

免疫力があり寿命が長い人は、糖鎖が「長い」

免疫力低下要因の1つとして、糖鎖が「短く」なることが挙げられます。糖鎖は、一つひとつの細胞の表面に産毛のようにびっしり付いています。その産毛の長さが、きちんと「長い」場合は問題ありませんが、「短く」なってしまう場合は、糖鎖がきちんと機能していません。例えば、風邪やインフルエンザに罹っても、回復が早い人がいますが、その人の糖鎖は「長く」、認知機能が正しく発揮しているため、すぐにウイルスを察知できるのです。最近では、寿命が長い人は糖鎖も「長い」ということが研究でわかってきています。年齢を重ねても健康な身体を維持するには、糖鎖の維持が大切です。

   

「燕の巣」のように糖鎖栄養素の豊富な食べ物を摂取することで、糖鎖の長さを伸ばす

加齢などにより短くなった糖鎖を伸ばし、機能を高めるには、食生活と生活習慣が大切です。食生活においては、糖鎖の材料である糖鎖栄養素の摂取が有効と考えられています。糖鎖栄養素の中でも、特にシアル酸は、糖鎖の機能を保つために、また、長さを保ったり伸ばしたりするのに有効な成分と言えます。

シアル酸が多く含まれているのが唾液です。アナツバメの巣は、ほとんど唾液で作られています。実際に燕の巣には、高濃度のシアル酸が他の食物よりも多く含有されています。また、燕の巣は高価なため偽物が多いといわれていますが、シアル酸の含有量を調べれば、本物(天然)かどうかわかるはずです。シアル酸をはじめ糖鎖栄養素を豊富に含む「燕の巣」のような食べ物で、栄養を補うことが効果的です。